
越前禅定道、加賀禅定道は歩いたことがありますが、美濃禅定道は全く知りませんでした。
今回は美濃禅定道を訪ねてみました。
美濃郡上石徹白にある白山中居神社(はくさんちゅうきょじんじゃ)です。

鳥居の外に狛犬。
阿!

吽!
この鳥居をくぐるかなり前に、
「神社へ向かう道中に張られた神域と下界を隔てる注連張(しめはり)を抜け、ひとたび神域に入ると自然や神への畏怖が感じられます。」
注連張(しめはり)と呼ばれるものが、道路を跨ぐ感じで設置されていました。
なので、ここはすでに結界内なのでしょう。

神社内には白山登山道絵図なるものが所蔵されているようです。
美濃禅定道を絵図で表したもので、石徹白大杉から銚子ヶ峰を経て一の峰、ニノ峰、三ノ峰、別山、白山本峰へと続く道のりが描かれていますね。

イボ取り石。
この小さな穴に雨水が溜まって、そこにイボをつけると、取れるらしい??w

杉の巨木の回廊を進みます。

鳥居の方を振り返ってみます。

杉の巨木、150本に囲まれているという話でございます。
神聖な場所だよ。

橋が見えてきました。
石徹白という地域そのものが、神聖なる場所「白山」と俗世界のちょうど間に存在しているようですが、この宮川もまた、鳥居をくぐって進んできて、俗世界と、神の世界の境界と言われているようです。

人物と比較してみると杉の巨木さがお分かりいただけるでしょうか?w

宮川上流方面。

宮川橋。

橋の向こうは神々の世界です。

宮川下流方面、この流れは石徹白川に合流して、やがては九頭竜川にいたり、日本海へと流れてゆきます。

石垣がすごいね!w
まるでお城だよ。

川を渡って石段を登ります。

そこもやはり巨木に囲まれています。

白山神社の境内地。

狛犬 阿!
玉を持っています。

吽!
子供を抱えています。

神社ですけど、古来の神仏合祀時代の建物のように見えますね。

御手洗の龍。
口にパイプを捩じ込まれています^^;w

大宮殿、弊殿。

菊理姫大神(くくりひめおおみかみ)をお祀りしています。

いわゆる神社形式だと、拝殿の奥に本殿があって階段で繋がっている感じですけど、古代洋式では、形式が異なるようです。

須賀社、地造社。

素盞嗚大伸(すさのおのみこと)と大己貴神(オオナムチノカミ)を祀っているようです。

盤境(いわさか)

境内に祀られる「磐境」は、神様が降りてくる目印となる場所で、太古からの自然信仰の名残だそうです。

さらに石段を登ると

本殿にたどり着きます。

本殿の彫刻「粟に鶉(うずら)」は、

諏訪の立川流によるものだそうです。

本殿には伊弉那諾尊(いざなぎのみこと) 伊弉那冊尊(いざなみのみこと)が祀られています。

現在のご本殿は、安政2年から3年にかけて、福井県は永平寺町第27代大工棟梁玄之源左衛門が建築を担当し、彫刻は同地の後藤簾之助と諏訪の立川和四郎2代冨昌と昌敬の合作であります。
本殿の「栗穂に鶉」の彫刻は「七十五歳立川富昌」の花押あり、海老虹梁の龍・脇障子の子育ての獅子は昌敬、大虹梁の菊は冨昌等、優れた傑作として、評価されています。

飛騨の匠かと思ったら?
越前と諏訪なんだね??w

向かって左側。

西相殿。


右側には東相殿。

江戸時代の建築ですか??
明治以降は様式が変わるのでね、、、、。


さて、お目当てはこの先です!w

弊殿の前を抜けて、、、、。

その右後ろあたりに「白山への道 美濃禅定道」の幟旗がありました。

ヨメナが群生しています。

ここが美濃禅定道。
岐阜県側から白山へと続く古道の起点です!
ずっと気になっていた美濃禅定道!
今回はその起点をまず確認できました。
詳しくは動画で!
白山中居神社 美濃禅定道の古道を訪ねて 4K
イーハ陶房でくの
追記
美濃禅定道の起点は正確には長滝白山神社(郡上市白鳥町)のようです。
白山中居神社は起点ではなく、通過点ということになるようです。
白山神社を二度通るのでややこしいですね。
白山中居神社の場合は、現存する禅定道の古道への起点という感じですね。