
トンビ岩の頭の後は白兀山に向かいました。

985.7m
この日の最高標高地点です。

白兀山から少し進んだ地点、景色が開けてきます。

ここが医王山の中でも白山の山頂がよく見えるスポットです。

しばらく進むとギフチョウに出会いました。

ダオテラス。
蛇尾山の手前にあります。

ダオテラスからの光景。

蛇尾山のタムシバ。

蛇尾山から林道に降り、舗装路をしばらく歩きます。

キジムシロが咲いていました。

これから下りに通る前医王山が見えます。

雪は溶けていますが整備が進んでいないので、富山県側の林道は車は通行止めでした。

砺波平野です。
朝の雲海は靄に変わっていました。

国土原休憩所。
ここが前医王山への下りルートの目印です。

ツクバネソウ

祖谷道は小学生の遠足でも歩けそうな道なのに対して、前医王山を経由して下る道は急斜面の連続です。
なかなかに難路ですね。

前医王山、頂上金剛 612m
金剛って??
何???w

前医王山 胎蔵 554.2m
金剛と胎蔵なのね?
曼荼羅の世界ですな。
「胎蔵曼荼羅」は、真言密教の根本経典の一つである『大日経(だいにちきょう)』をもとに描かれています。画面中央には、蓮華が大きく開いた八葉蓮華が描かれ、大日如来を中心に、宝幢(ほうどう)・開敷華王(かいふけおう)・無量寿(むりょうじゅ)・天鼓雷音(てんくらいおん)の五如来と、普賢・文殊・観音・弥勒の四菩薩を配した中台八葉院を中心に、不動明王などの明王尊を配した持明院や、聖観音などを配した蓮華部院(観音院)のほか、全部で十三大院に区画されています。これらは、すべて中尊(ちゅうそん)である大日如来の徳をおよそ414の諸尊が分担する全体と個の関係を図示したものということができます。
すなわち、「胎蔵曼荼羅」に描かれている諸尊は、それぞれの存在の意義を発揮しながら、相互供養し、大日如来のこの世の全ての生命を生かす大いなる生命ならびに慈悲や智恵を分担し、衆生を救済し、悟りの世界が得られるよう衆生を導いている働きのさまを表しています。
「金剛界曼荼羅」は、根本経典の『金剛頂経(こんごうちょうぎょう)』をもとに説かれる曼荼羅で、中央の成身会をはじめ、全部で九会に区画され、九会曼荼羅とも言われます。
この曼荼羅は、私達が本来もっている仏性を、一切の煩悩に動ずることなく、世の中の一切の諸物諸現象から真理の宝をみいだし、一木一草にいたるまでこの世のあらゆるものの相互の堅い連帯感をもっておしみない慈しみをもち、大日如来の真理を達成するよう実践をおこなうことによって大日如来の真理を体得し成仏することのできる「智」の世界を図示しています。
また、「金剛界曼荼羅」には、私達が救いを求め修行し、煩悩を滅し、悟りを開いていく段階と、仏の方から、救い難いものたちの浄菩提心を目覚めさせ、悟りへと導く二つの働きがあるといわれています。

前医王山登山口です。
ここから祖谷登山口までは400mです。
周回コースだと下山してから車を置いてある最初の登山口まで数km歩いて戻ることも普通ですけど、ここの二つの登山口はわずかに400mしか離れていません。
周回コースとしては理想的ですね。
最後はデータです。

コースタイム
祖谷道登山口 6:50 - 国見ヒュッテ 8:05 - 三千坊 8:45 - 三蛇ヶ滝 10:00 - 大池ヒュッテ 10:15 - 10:50 -
トンビ岩の頭 11:35 - 白兀山 12:50 - 蛇尾山 13:20 - 国土原休憩所 13:55 - 前医王山 14:55 - 祖谷道登山口 15:50


GPS実測値(測定誤差含む)
PCでのシミュレーションでは累積標高は+−1200mでした、同行者のYMAPでのGPSデータは+−1300mと出たという話です。
今回のデータはGeographicaによる測定です。
いずれにせよ、データ的に+ー1200mに届かないのは面白くないので、次回は50mほど累積標高を上乗せしたコースに組み直したいと思います。
トータル時間、約9時間、行動時間が約8時間、すべての休憩の合計が1時間以内という感じですね。
歩行距離が沿面距離で12.5kmくらいです。
去年の医王山ランクテストが16kmを超えて長すぎたので、距離的にはこのくらいがちょうど良いと思います。
その分下りの最後の勾配が相当な急斜面になりました。
今回は登山口が富山県南砺市になります。
標高差を稼ぐためにはなるべく低地の方から登った方が良いと思われますが、金沢側からだと見上峠でも標高400mを超えています。
祖谷登山道の取り付きは標高240mほどなので160mくらい標高差を稼げる計算ですね。
今回のコースは、国見ヒュッテ、三千坊展望台、梯子坂、カニの横這い、三蛇ヶ滝、大池ヒュッテ、鳶岩の頭、白兀山、蛇尾山、国土原展望台、前医王山と見どころ満載の大変景色の良いコースになっております。
そして、国見ヒュッテにはトイレと売店もあり、大池ヒュッテで昼食にしましたが、水洗トイレが完備されていて、至れり尽くせりのコースとなっております。
ランクテストには打って付けだと思います。
今後は今回のコースをさらにブラッシュアップして、ランクテストのリファレンスコースにしてゆきます。
もう一つ、今回のコースの良かった点は、舗装道路の林道が周回コースの中心を貫いて走っており、エスケープルートに比較的短時間で辿り着ける点です。
登山のハイシーズンであれば、車の往来もそれなりにあって、不慮の事態であっても通りすがりの車両に助けを要請することもできますし、携帯が通じれば緊急車両を呼ぶことも可能だと思われます。
今年の4月29日時点では車は夕霧峠までは入ってこれますが、一部通行止めで富山県側に抜けることは不可能でした。
例年であれば雪が残っている箇所もありますが、残雪はほとんどなかったです。
ただし、崖崩れのような状況があって通行禁止のバリケードが置いてありました。
通行禁止箇所は富山県側なので、富山県が整備に入らないと開通はできないのでしょう。
登山道については全区間で整備が行き届いており、薮化した箇所とか崩落したところは見受けられませんでした。
国土原から前医王山に降るルートは、崖のような下りが散見されて、お助けロープがいくつも設置されていましたが、色褪せたトラロープがほとんどで、中にはちぎれてしまっているところも見受けられました。
祖谷道の登りが緩やかで快適な道なのに対して、前医王山は急な斜度の過酷なコースだと思います。
その辺りも、ランクテスト的には過酷な下りに対応できるかどうかの試練としては良いと思われます。
メンバーの疲労度によっては、前医王山をパスして祖谷道から降りた方が無難な場合もあるかもしれませんね。
以上です。
また、次の山でお会いしましょう。