北出不二雄先生がお亡くなりになられました。

享年94歳

老衰

本当にお世話になりました。


北出先生に受けたご恩。

大学3年から4年に上がる春休みの事でした。

まだまだ、若干22歳の若僧でしたが、本物の陶芸家を訪ねる一人旅に出かけました。


先ずは九州へと夜行列車に揺られて赴きました。

唐津では、中里太郎衛門と言う陶芸家を訪ねて行きました。


いきなりやってきた、何処の馬の骨とも分からない若僧が「先生にお会いしたい」と、、、、。

もちろん取り合ってくれるはずはありません^^;


しかしながら、通行手形のようにおもむろに差し出したのが「北出不二雄」の名刺。

裏には北出先生の直筆で「私の教え子です、よろしくお願いします」と一筆据えられてあり、捺印も押されていました。

この名刺一枚で、中里太郎衛門がアポ無しにも関わらず、わざわざ出向いてくださり、工房を案内してくれて、唐津の町まで案内してくださり、美味しいインドカレーをごちそうしてくれました。

今でも懐かしい思い出です。


それから、伊万里では、今泉今右衛門と言う陶芸家が、直々に工房を案内してくれました。

もちろん、今右衛門宛にも、同様に名刺の裏に一筆と捺印。


小石原.上野でも数軒窯元を訪ねる事が出来ました。

さらに東へと移動して、広島で、今井政之という陶芸家の工房に、一泊させてもらいました。


その後、美大の研修旅行に合流して、京都奈良方面の長谷寺、室生寺あたりを同級生らと旅して、再び一人で、瀬戸常滑方面へと向かいました。

常滑では、鯉江良二の窯元を訪ねました。

天竺という場所が今でも印象に残っています。


若き日の、本物の陶芸家を訪ね歩く旅。

この旅が、私に与えてくれた物は、それこそ一生を左右するくらいの大きなインパクトでした。

実際に現地を回って、本物に触れる事の出来た実に有意義な旅でした。


そして、この夢のような旅の実現は、北出先生のお力なくしては、絶対にありえませんでした。

どれほど、感謝してもしきれないくらいの、大きな経験を頂きました。

このご恩は、一生忘れません。


今の自分が、そのご恩に報いているかどうか?

いや、全然足りないんだろうな、、、、。

でも、まだまだ終わったわけじゃない!

出来る事はまだまだある!


このご恩には、生涯をかけて報いて参ります。


94歳の大往生、お疲れさまでした、どうぞ安らかにお休みください。

本当にありがとうございました。