CONTAX ディスタゴン35mmf2.8














































































ポストカード (もう一つの証言)

 今回のポストカードは、1995年1月17日午前3時前後に撮影されました。

 これは、いわゆる月光浴と呼ばれるジャンルの写真で、撮影者の背面からの月明かりによって、真夜中の雪原を撮影した物です。

その未明、空は実に穏やかで、風一つなく、満月が眩しいばかりに一面の銀世界を照らしていました。

 雪の表面には、氷の粒達が宝石のように散りばめられ、空には六千の星達がますます輝きを増し、気圏はこの時ばかりは真空を取り戻し、大地と空と銀河の境はなく、すべてが一つの世界につながっていました。
普段は透明な銀河の世界にしか住めない妖精達も、いっせいに白銀に舞い降り、野山を思う存分駆けめぐっていました。
 それはそれは、まだ誰も見たことのない、全く不思議な光景でした。

 それから約三時間後、あの地震が起こったのです・・・・・・。

 地獄と極楽、そんな形容がふさわしい二つの光景でした。・・・・・・・。

 六千人をこえる犠牲者と、きらきら輝いた妖精達、彼らはこんな疑問を投げかけてきます。

 「おまえが大切にしている物は、本当にに大切な物か?。」
 「おまえが美しいと信じている物は、本当に美しいのか?。」

 大切な物、美しい物、正しいこと、我々にとって本当に必要なこと。
我々はそれらを一つに結んで行かなくてはなりません。
 バラバラに引き裂かれた物達を、元のつながりに戻してやらねばなりません。
そのために今日ここに生かされている命だと信じます。